シャク蛾の仲間で冬に成虫が発生する仲間をフユシャク(冬尺蛾)というそうだ。
この手の蛾は、寒さに適応するために、口吻が退化しているとか、♀は翅が退化している。
(退化ではなく進化だという人もいる。)
その翅の退化している♀が見たいと思っていた。
大体が夜行性のため、観察は夜がよいのだが、夜出かけるのは気が進まない。
昨冬、自然学習センターで見られると聞いて行ってみたが、「夜はいたが・・・」ということで、昼間は見ることができなかった。
この冬、狭山丘陵をフィールドとしているTさんやKさん記事にフユシャクの♀が載っていたので、場所を教えていただいて、行ってみた。
種類はイチモジフユナミシャクだそうだ。
幸い昼間も同じところにいるとのことで、ようやく憧れ(?)の彼女に会うことができた。
7~8mmの大きさなのですぐには見つけられなかったが、見つけてしまえば真っ白で意外に目立っていた。
遠くから見ると、樹皮に鳥の糞が付いているような感じだ。
飛ぶことができないので、夜、フェロモンを発して♂を呼び、交尾するとのこと。
見つけたTさんは、夜、♂の動きを追って♀の居所を突き止めたそうだ。
隣りの木をチェックすると、もう1頭見つかった。
ちょっと空色がかっていて、足は白黒の縞々、きれいでかわいい。
ひと回りしてくると、キノコの上から下りて50cmばかり移動していた。
帰りがけに、ルリビタキを撮ろうと別の公園に寄ったところ、ケヤキの大木の幹で見つけることができた。
今度は自力で見つけたので、やった!という感じだった。
今度は、別の種類の♀も見てみたくなった。
3日後、また行ってみたが、もう3頭共姿が消えていた。
無事に交尾を果たし、産卵場所へ移動したのだろうか。
教えていただいたTさんに感謝。