三番瀬のヒメハマシギは抜けたと聞いたが、ヒメハマシギを撮りに行った時に撮りそこねたヨーロッパトウネン(略称:ヨロネン)を撮りたいと思っていた。
併せて、ハジロコチドリ(略称:ハジコチ)も撮れればV-good。
生憎天気はよくないが、潮まわりがよいので敢えて出かけることにした。
午前中は曇りで午後から雨の予報だ。
早朝の満潮時に着けば、汀にいる筈のトウネンの群れの中からヨロネンを見つけ易いのではないか。
そうすれば、雨の前に勝負がつくだろう。
潮が引いて、鳥達が干潟に散らばってしまっては探すのが難しくなる。
ただでさえ、ヨロネンを識別するのには全く自信がない。
7時前に到着、小雨がぱらついていた。ちょっと話が違うぞ。
雨の仕度をして浜に出る。
バーダーは僅かひとり、カメラマンだ。
鳥達は水際で餌を漁っている。
とりあえず、近づいてみる。
ハジコチがいた。
先ずは、撮っておくことにする。
雨模様で暗いが近いので何とか撮れた。
カメラマンに様子を尋ねてみた。
「ヨロネンはいますか?」
「ヨロネンはいると思うが、自分では見分けがつかないよ。」
教えてもらおうかと期待していたが、自力で探すしかない。
唯一の頼りは、ヨロネンは3羽位いて、1羽は足が悪いということ。
汀に沿ってトウネンの群れをチェックして行くが、足の悪い個体もヨロネンらしき個体も見つけられない。
ちょっと灰色味の強い個体を見つけた。
ヨロネンに見えなくもない。
やはりタダトウネンかな???
気がつくと、もう潮が引き始め干潟が大分広がってきている。
内心焦る。
ばらついたトウネンの群れの外れに足の悪い個体を見つけた。
羽軸の模様、嘴の感じ、風切と尾羽の長さなど、ほぼこれがヨロネンに間違いないだろうと思った。
ちょっと撮ったところで角度を変えようと目を離した隙にどこかに飛んで行ってしまった。
飛んだ方向も分からないので、また一から探し直さなくてはならない。
ガックリ!
かなり拡がってしまった干潟を歩き回って探していると、トウネンの群れの中に足の悪い個体を見つけた。
撮っているうちに、足の痛み方が違っているのに気がついた。
背中の模様もどうやらトウネンのようだ。
気を取り直して、探し続けると、最初の個体と思しき個体を見つけることができた。
動きが止まらないので、ピント合わせが追いつかない。
ようやく、足を止めて羽繕いを始めてくれた。
警戒態勢、
この直後、シギチが一斉に飛び立ち、それと共にヨロネンも一緒に行ってしまった。
ハヤブサでも来たのだろうか、何に驚いたのかは分からなかった。
干潟はもう遙か彼方まで拡がっていて、探す気にもなれなかった。
充分撮れたので、ヨシとしよう。
時々小雨のぱらつく天気ではあったが、何とかヨロネンもハジコチも撮影できて、予定通り昼ちょっと過ぎには帰宅することが出来た。
(続く)