4日目:
きょうの船でヤイロチョウ狙いの日帰りカメラマンが来るらしい。
さすが、ヤイロチョウの威力はすごい。
とりあえず、今朝も林内に留まっているのが確認された。
朝食の前に島内を周ってみる。
コメボソムシクイの「ジジロジジロ」という鳴き声が多い。
今回は、ムシクイにこの上なく詳しいWさんも見えている。
Wさんにメボソムシクイに関する知識を教えていただいた。
コメボソムシクイというのは誤りで、「ジジロジジロ」鳴くのはオオムシクイというメボソムシクイの亜種であって、コメボソは「ジ~、・・・」と鳴くとのこと。日本で名付けた人が誤ったのだそうだ。
現在、メボソの亜種とされているコメボソ、オオムシクイをそれぞれ独立種にする(DNAが異なる)という論文が出されていて、これが認められる見通しだということだ。
それではということで、オオムシクイを改めて撮りなおすことにした。
といっても相手はムシクイ、動きが速くてそう簡単には撮らせてくれない。
声を頼りにこれがオオムシクイということで、苦戦した挙句、なんとか撮れた。
こんな顔も、
実は、昨日フタオビヤナギムシクイがいたのだそうだ。
勿論、Wさんが見つけたそうだ。
残念ながら、そのことを知らずにヤイロチョウと遊んでもらっていたので、この超珍鳥を見逃した。
自分としては、ヤイロチョウに拘っている暇はなかったのだ。
以前にもいるという話があったのだが、時間がなくて見逃したことがある。
今朝はもう抜けてしまったらしい。悔いが残る。
船が着いて、数分後、日帰りカメラマンが小走りにやってきた。
こちらは、チョウセンメジロと諦めきれないフタオビヤナギムシクイを求めて歩きまわった。
チョウセンメジロとはどうも波長が合わないようで、こちらで待てばあちらに出るという具合で、すっかり嫌われてしまった。一度だけ頭の上に来たのだが、マツの込み入った枝葉で姿も見られなかった。
いつの間にか、オオムシクイも数が減ってしまったようで、鳥影がなくなってしまった。
結局、日帰りカメラマンが3時の船で帰った後、またヤイロチョウの撮影となった。
林内が暗くなってきたので、ヤイロチョウを狙うカメラマンもふたりになってしまった。
木に駆け上がるヤイロチョウ、
明日は、いよいよ最終日。
チョウセンメジロをキチンと撮りたい。
(続く)